発明を規定することの限界と弊害

先使用権がXで話題になっています。要は、先使用権を得るには発明の技術思想を有していたか?ということで、実施だけでは不十分というものです。 ピタバスタチン事件が影響しています。 この問題は、今問題となっている除くクレームとも関係してきます。自分…

人の二倍働き、三倍努力する。

脳外科医の福島孝徳先生が亡くなられました。 謹んでご冥福をお祈りしたいと思います。 神の手とも、ラストサムライとも呼ばれた方です。 東大を出られ、アメリカに渡り名門デューク大学に移りました。 今の時代、ワークワイフバランスとかが叫ばれ、努力と…

特許制度の限界;インベンションでイノベーションを保護できるか?

現代のコトづくり社会では、イノベーションが必要とされる。モノの価値が重視されたモノづくり社会では、モノを保護する手段として特許制度があった。しかし、コトを保護する手段は正式な制度としてはなく、特許をこねくり回して保護を図っているのが実情で…

PBPで、除くクレームを使ったら?

PBPは、モノ同一説ということで、製法には依らないと解釈されています。非実際的事情など、実験ができない審査官には証明しようがなく、不明確になることはないでしょう。 そして、多くの場合、製法に依らない広いクレームがほしいというより、モノのクレー…

除くクレーム;除くことの思想はなかったはず

今の特許庁の実務では、先願の必須成分であって、本件では任意成分に該当するものは、除いてしまえば、阻害要因になるのは理屈としては否定しようがない。 しかし、本件でも、任意成分を、許容してるのであって、特定の成分を除く思想がないかぎり、任意成分…

初めて書籍を出版した。

久しぶりの投稿です。 実は、この間、転勤があったりして大阪に引っ越したりで、ばたばたしていてました。それ以上に、博士論文を書籍かするという話があり、それへの対応でブログを書く気になれなかったというのが本音です。特に、出版助成金の採択結果が遅…

どんな洋書をよむか?

kindleリーダーを買ってから洋書を読むようにしています。三回目の英語強化トレーニングです。 一回目は大学院のとき。英検準一級をとりました。二回目は、米国駐在のとき。TOEIC880まで持っていった。今回は、人生最後のトレーニングです。英語で知財の講義…

Kindleの改善して欲しいところ

所詮、過渡的なデバイスであることを承知で、いくつかの改善をしてほしいでしょうことを、書きます。 第一に、読了の割合を、コンテンツの内容を分母にしてほしい。現在は、注釈とかインデックスまで含めているので、名目上、50%くらいだと、結構なページを…

Kindleで本を読む

Kindleは本当に軽くなったし、読みやすくなりました。10年前、アメリカ駐在時に買ったときは、無料の3Gがついていたものの、重くてまだ暗い画面でした。 それでも、基本構成は変わっていません。なぜ、このことを指摘するかと言えば、紙の本を読むときとは、…

久しぶりの和歌山

三年ぶりに、和歌山出張でした。 今回は、行きは新幹線の停電で到着が遅れ、帰りは雪のため、まだ、名古屋駅前です。 でも、この時間を読書の時間と思えばと思っています。キンドルで、あっちを読んだり、こっちをよんだりとしています。 かつて、銀河鉄道99…

一年間の書籍代

昨年の読書数が、購入ベースで136冊、一冊1000円とすると、14万円弱となります。 もう少し、使っていると思いましたが。 いわゆる読書家に比べれば、全然すくないです。ただ、本ばかり読んでも、考える時間を取らないと、読んだことが、読むことが目的となっ…

変化をおそれるな

美輪明宏さんの言葉に、変化があると言うことが普通であって、安定は宇宙の法則、正負の法則に反するんだと。 常識とは逆のように思えます。でも、安定志向が蔓延する現代の日本に対しての警告とも思えます。 糸川英夫博士も、変化が起きなければ、そのまま…

米国101条改正案

米国101条改正案が提出されています。発明の適格性という問題に関係します。ビジネスモデル特許、診断方法など、日本でいう自然法則を利用しているかどうか?という問題とほぼ同じです。 この条文には、newが要件とされ、102条もnewを規定しているので、101…

サポート用件違反における発明者の寄与について

サポート用件違反は、公開の代償を受ける価値はないのか?という問題です。 というのも、拒絶や無効になった範囲は、追試等で容易?に実施できるのであり、後続者にはある意味非常に有利なのです。もちろん、効果もあるか?不明で、実施可能用件もあやうい広…

クレームの表現。構成用件か?説明か?

クレーム表現で、機能的表現なのか?単なる説明なのか?不明確な場合があります。 aとbを含み、***という機能を有する組成物という発明です。 ①aとbを含む組成物の内、特定の場合だけ***という機能がある場合は、この部分は限定用件になります。例えば…

発明の定義と用途発明

日本の特許法では、発明は技術的思想の創作と定義されています。発明が具体的なモノでないことは、各国特許法は共通の理解として持っているものの、ここまで発明を定義しているのは、日本とその影響を受けた韓国、台湾の特許法くらいでしょう。 発明を技術思…

古本

ここ最近、古本を買ったりしています。 少し、いろんなことにセーブし始めたせいです。 いま、いろいろとあさっているのは、講談社学術文庫です。絶版になった本を探し始めたのがきっかけです。なかなか見つからなかった〔韓非〕という本を見つけたときは、…

正直疲れた。坂の上には、雲ではなく、下り坂しかなかった。

モチベーションを上げ、自己啓発、キャリアアップといろいろとやってきた。 社会人大学院に三回も通い、博士号までとった。 弁理士試験にも合格した。 アメリカ駐在も経験し、経験した。 でも、上には上がいる。 そして、自分は年を重ねる。 むなしい。 きり…

生活の見直し

いろいろと将来のことを考えると、不安なことばかりです。 でも、悩んでいるだけでは解決しないので、まずは、クレジットカードを見直しました。 これまでANAカードのワイドで登録してきたのですが、飛行機に乗らなくなったのと、年会費がばかにならないので…

何か疲れたとき

大きな目標があるとき、気力があるときはともかく、最近は落ち着かない日が多いです。 歳の影響もあるかと思います。自分は、ある意味、一点集中型で、いくつも同時にやると、どうしても、上手く行きません。そして、モチベーションを高め、テンションをハイ…

成功体験からの脱却

自分にとって一つの分岐点は、弁理士試験に一発で合格したことです。 当時、和歌山に住んでいて、会社の仕事も面白くなく、適性の限界を感じていました。転職を視野に本格的に勉強を始め、一年間の勉強でパスしました。もちろん、前々から、少しずつはしてい…

まさに選択と集中

何かをやろうという志が高いときは、欲張って、つい、いろんなことに手を出してやりはじめます。しかも、最初は結構簡単なので、いけると考えてしまうのです。 しかし、難易度は上がってくるし、忙しくなったりして、にっちもさっちもいかなくなります。かと…

財務、会計のスキル

いわゆる、金系というやつです。 これほど重要で、また、難しいものはありません。 経営大学院のときも、これだけは苦手でした。そこで、現在、簿記を勉強しています。 二級までは取りたいと考えています。 複式簿記のおおよその考えは理解できるのですが、…

弁理士は中途半端な資格

弁理士が法律に関与できる、というか、agentではなく、attorneyである所以は、審決取り消し訴訟の代理人になることが認められているからです。 しかし、侵害訴訟の代理はできないので、本当は、アメリカのagentと大差ないのです。付記登録しても単独代理は原…

中級のアタマと中級の実力

多くの人は、だいだいにおいて、表題のとおりかと思います。もちろん、自分はもつと上だとか、人よりできるとかは、あると思います。 しかし、残念ながら、スーパー東大生のような能力は我々には無いのです。 なので、どうしても、無駄は避けられないし、得…

中級の人の勉強方法

世の中に出ている勉強本は、東大在学中に司法試験に受かったとか人など特殊な才能を持った人のスキルです。 スペックやOSが違い過ぎるため、また、比較的恵まれた環境にいるため、そのまま参考にできません。というか、真似できません。 そこで、それら方法…

効率化だけを目指さない。

無駄な時間を減らせ すき間時間を有効活用しろ それはその通りなのですが、この考え方もマイナスに働くことも多いことは、覚えておくべきでしょう。 それは、余裕がなくなる、何もしない時間がないと、つまり、ゴムをテンションかけたままにすると、そのうち…

博士後期課程のオープンキャンパス

日曜日、大学に頼まれて、オープンキャンパスに参加しました。 なかなか、ああいう場で、質問するのは勇気がいるとおもいます。ただ、質問してきた人の考えは、博士後期課程に入学する上では、致命的な間違いと思いました。 研究計画書に関する質問なのです…

弁理士試験に受かるコツ

この試験に受かるには、というか、受からない原因は、何故、弁理士という資格が必要なのか?ということにつきます。 受かるタイプ:今の仕事、部署に不満があって、どうしても、現状を打破しなくてはという、切迫感を持っている人。あるいは、資格を取って先…

頭のスペックの違いと割り切り

世の中にはホントに頭のスペックが桁違いにとびぬけている人がいます。 これは、東大の学生にも、二種類、三種類いるということでであり、苦労して東大に入学した人、次は、いわゆるできる人で難関の高校から入学した世間が抱いている東大生の人、そして、理…